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屋山太郎(元時事通信記者)政治評論家が安倍晋三総理をどう見ているのか?

 

「安倍3選」以外に選択肢はあるのか  自由民主党総裁選

 

 

(前略)

 

 

 

屋山太郎

 

 

日本の国民には軍事を好ましく思わない傾向がありますが、その法律で外敵を抑止できるなら認めるしかない、と思っているのです。国会で騒がれれば一旦は引いてしまうけれども、ほとぼりが冷めて冷静に考えれば、納得する。

 

 

この用心深い国民の心理を、安倍さんは理解したのでしょう。だから、やるときはドーンとやる。正しい方向さえ向いていれば、一瞬みんな怖いなと思っても、必ず支持は戻ってくると。

 

 

だから、安倍さんはあと3年で、憲法9条を含めた防衛問題を片付けようと思っているはずです。

 

 

そもそも日本の防衛体制はものすごく無理がある。元陸上幕僚長の火箱芳文さんは「突っ張りとか張りては禁止で、うっちゃりでなんとかしろと制限されている」と嘆いていましたね。

 

 

 

記者

 

 

敵に土俵際まで追い込まれて初めて反撃が可能になる。

 

 

 

屋山

 

 

無理があるのは、憲法9条の縛りがあるからです。

 

 

本来ならば、石破さんが言うように9条2項を削って自衛隊を戦力と定める方がすっきりします。

 

安倍さんも本来はそれと同じ考えでしょう。ただ、安倍さんは用心深い国民心理をよく読んでいて、今の段階では9条2項の削除まで国民はついていけない事が良く分かっている。

 

 

集団的自衛権だってフルスペックの容認じゃないのに、あれだけ支持率が落ちたんです。9条2項削除まで一気にやったら、過半数を失って退陣ですよ。

 

 

退陣したら、結局、防衛法制は1歩も進まない。進まなければ、喜ぶのは中国です。

 

そこで、9条2項はそのままにして、憲法に自衛隊の存在を明記することを提案したという事だと思いますね。

 

 

(中略)

 

 

記者

 

 

安倍一強という批判もありますが。

 

 

屋山

 

 

いいですよ。1強でも。外交、防衛をきちんとできる政党は他にないんですから。

 

 

日本では防衛の話をするときに「非武装中立」みたいな空想を言う人間が必ずいる。

 

そんな中で国の安全を守る仕組みを作らなければならないから苦労は尋常ではない。

 

 

例えば、かつて防衛庁は総理府(現在の内閣府)の外局だったから自分で予算も作れなかった。そんな国が他にありますか?

 

 

しかも、防衛庁を防衛省に昇格させようという動きは昭和30年代からあったけれども、歴代内閣は40年以上も棚上げにしてきた。それを安倍さんは最初に首相になった時に、すぐさま断行したんです。

 

 

リーダーシップとはそういうことを言うんです。

 

 

それから特定秘密保護法のことも野党は散々批判したけれども、あの法律が成立していなかったらアメリカは、危なくて日本に重要な情報をくれませんよ。

 

 

2007年に海上自衛隊の二曹の妻だった中国人が、イージス艦の中枢情報を含む最高機密を持っていたことが発覚し、中国に流出したんじゃないかと大騒ぎになった事件がありました。

 

 

捜査の結果、流出元は横須賀基地の三等海佐で、日米相互防衛援助協定等に伴う秘密法誤報違反容疑で起訴され、最終的に有罪が確定しました。

 

 

しかし、当時の法律では、情報を不正に持ち出したときに処罰(最高懲役10年)を受けるのは防衛相、自衛隊の人間だけで、それ以外の国家公務員は大して処罰されない(最高懲役1年)。これだといくらでも他省庁へ迂回すれば情報漏洩ができる。

 

 

そこで、他の公務員でも民間人でも一律に、情報漏洩したら懲役10年の処罰を受ける、としたのが特定秘密保護法案です。

 

 

これが成立してようやく、日本の情報保全は諸外国並みにしっかりしてきた。例えば北朝鮮の弾道ミサイル対処にしても、今は後顧の憂いなく日米で情報を共有できるようになっているのです。

 

 

 

記者

 

 

安倍首相のリーダーシップによって、日本はようやく普通の国になりつつあると。

 

 

 

屋山

 

 

 

とりわけ、安倍さんが正しかったと思うのは、中国に一切頭を下げない事です。

 

その点は全く動じない。

 

 

中国は2025年までに世界の製造強国の仲間入りをする、2050年までに世界一流の軍隊をつくるという目標がゆらがないよう国家主席の任期を撤廃して「習近平独裁」の体制をつくりつつあります。

 

 

そして、「一帯一路」という広域経済圏構想を掲げてどんどん覇権を拡大しています。カネをいくらでも貸しますよとささやいて、借りた国が元利がたまって返済できないとなると、じゃあ造ったインフラをよこせと。僕はこれは田名角栄氏が考え出したんじゃないかと思えるような新しい世界侵略のイデオロギィだと思うんですが、世界中がやらせそうになっている。

 

 

しかし、安倍さんは中国がそういう国だということを最初から明確に認識していました。

 

 

むかしサミュエル、ハンチントンが言ったけれども、日本と中国は別の文明、別の極だと。

 

同時に、中国に覇権拡大の意図があるから、日本はどうしても仲良くできないと。だから、トランプ大統領との最初の会談でも、そういう自分の考えを説明しています。

 

 

その説明も、韓国のパックネ前大統領のように、ありもしないことを告げ口したのではなく、中国という国を普通のモラルを持った国と考えていると間違えますよ、という自らの認識を話したに違いない。

 

 

 

記者

 

 

これまでの安倍外交を考えれば、いつも中国を念頭に置いていると言えますね。

 

 

 

屋山

 

 

第一次政権の頃は「価値観外交」と言っていました。そこで価値として掲げたのが自由、民主主義、人権、法の支配です。

 

 

これには誰も文句を言えない。逆にこれを1つでも認めたら中国はアウトです。中国とはそこで明確に線引きが出来る。そういう外交を展開して、「対中包囲網」と呼ぶには漠然としていたけれども、その素地を作っていった。

 

 

その次、首相に返り咲いてからは「地球儀を俯瞰する外交」です。中国と言えば、どうもみんな尖閣諸島しか見ていない。

 

それではダメだというのが、安倍さんの認識です。中国はヨーロッパでも、アフリカでも、世界中で勢力を拡大しようとしている。みんなそれに注意しろ、という外交です。

 

 

これが6年経ってようやく行き渡ってきたと思うんです。

 

 

例えば、中国の「一路一帯」構想に対して、G20各国は気をつけなければならないと思い始めた。

 

 

ドイツほど中国に甘い国ないけど、最近ドイツの外相がそう言っていて驚きました。ドイツは戦前だって中国に軍事援助していたくらいの親中国です。今もドイツは対中ビジネスでボロ儲けしている。そのドイツが中国を警戒し始めたのは大きいと思います。

 

 

東南アジアも同じです。例えば、マレーシアは今度マハティールが首相に返り咲いて、去年から着工が始まっていた鉄道計画の即時中止を命じました。この鉄道計画は中国の一帯一路の目玉事業なんですが、結局、マレーシア国民の役には立たず、中国を利するだけだからです。

 

 

さらに最近では安倍さんは「自由で開かれたインド太平洋戦略」を推し進めています。

 

 

これは中国が太平洋とインド洋にどんどん進出しているのを見据え、この2つの広大な海峡を一元的に捉えて、関係国と協力して中国に対峙しようとするものです。

 

 

これは大きなインパクトを与えたようで、インドもオーストラリアも即乗ってきた。

 

それどころか、フランシまで乗ってきた。日本人は知らないけれど、フランスは南太平洋にニューカレドニアはじめたくさんの海外領土を持っていて、

 

中国の太平洋進出を快く思っていない。

 

 

そこへ安倍さんがアプローチしたら、すぐさま日本と協力しましょうとくことで、日仏2+2(外交、防衛閣僚会議)の枠組みができ、今のマクロン大統領との間で日仏ACSA(物品役務相互提供協定)めで締結できたのです。

 

 

そしたら、イギリスのメイ首相も安倍さんのところに来て、「私も乗った」と。

 

 

かつて7つの海を支配したイギリスは、今もインド洋と太平洋に島を持っていて、やっぱり中国の進出を快く思っていないんです。

 

 

 

記者

 

 

自由で開かれたインド太平洋戦略は、アメリカも外交戦略として採用しました。

 

 

 

屋山

 

 

日本がアメリカの外交に追随することはあっても、その逆は無かった。ともかく、アメリカはインド、太平洋に目を向けるようになり、7月下旬には、米豪2+2で安保協力を強化する方針を盛り込んだ覚書に署名しました。

 

 

 

記者

 

 

オーストラリアは近年、かなり中国に傾斜していましたが、最近急速に流れが変わってきています。

 

 

 

屋山

 

 

 

オーストラリアはこれまでの移民政策が甘すぎたんです。5百万豪ドル(日本円で約4億円)を持っている者には永住許可をどんどん出して、中国人が50万人ぐらい一気に増えた。ターンブル首相の子息も、中国共産党党員の娘と結婚しています。

 

 

しかし、中国人富豪が多額の政治献金で政治的影響力を行使したり、米海兵隊が駐留する北部のダーウィン港を中国企業に99年間貸与する契約が結ばれたり、問題が噴出してきた。

 

 

それで国民から反発の声が上がり、中国を念頭に外国団体からの政治献金を禁じる法律や外国人に政治介入を認めない法律ができました。

 

 

中国人を入れすぎたらどうなるか、日本もよく参考にすべきでしょう。

 

 

 

記者

 

 

それにしても、安倍首相の指導によって、長い間頭を下げるだけだった日本外交は、すっかり様変わりしました。

 

 

 

屋山

 

 

とにかく「対中包囲網」ともいうべき安倍さんの外交は軸が決まり、目標も決まり、呼びかけた国はみんなそれに賛成している。

 

もちろん中国は軍事力とマネーパワーで世界への影響力を拡大し続けているので甘く見てはいけないけれども、

 

 

安倍さんは6年でよくここまでやったと思います。今、安倍さんを替える理由は何もない。

 

 

 

記者

 

 

仮に3選を果たせたら、次の3年間の課題は?

 

 

 

屋山

 

 

僕は今度安倍さんが3選を果たしたら、、、、、、(この続きは是非「明日への選択」をご購入下さい。)

 

 

 

 

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為になりますよ~~~~。

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