朝日新聞=つけ火して煙喜ぶアカヒ新聞。朝日新聞のヒッカケ記事。公器じゃなくて凶器だね。
その2)桜井よしこさんがわかりやすく教えてくれました。麻生副総理編です。
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麻生発言で「熱狂」
かつて朝日新聞が輝いていた時期があった。同紙の論説委員を務め、のちに産経新聞専務取締役となった土屋清は、人間に人格があるように新聞社には「社格」または「聞格」があると書いた。
社格とは、その新聞が社会の公器としての自らの存在をどこまで自覚し、公器たるに足る報道をなし得るかによってはぐくまれるものであることを土屋は説いている。
往年の朝日新聞のあの輝きはどこに消えてしまったのか。どうして3流ジャーナリズムのような手口を得手とするようになったのか。麻生太郎副総理の発言を朝日が報じる手口を眼前にしての、これが私自身の率直な感想である。
8月1日と2日、朝日の紙面は後述する麻生発言で「熱狂」した。日によって一面の「天声人語」、社会面、社説を動員し、まさに全社あげてといってよい形で批判を展開した。
麻生氏は発言を撤回したが、それでも朝日は全面的に攻撃を続けた。
討論会の主催者兼司会者として現場に居合わせた者として、その事を振り返ってみたい。私の実感からすれば、後述するように、朝日の報道は麻生発言の意味を見事に反転させたと言わざるを得ない。
7月29日、私が理事長を務める国家基本問題研究所(国基研)は、「日本再建への道」と題した月例研究会を主催した。衆議院、都議会、参議院の3大選挙で圧勝した安倍自民党は、日本周辺で急速に高まる危機を如何にして乗り越え得るのか、日本再建を成し遂げ得るのかを問う討論会だった。
日本再建は、憲法改正なしにはあり得ない。したがって主題は当然、憲法改正だった。月例研究会に麻生副総理の出席を得たことで改正に向けた活発な論議を期待したのは、大勝した自民党は党是の憲法改正を着実に進めるだろうと考えたからだ。
だが蓋を開けてみれば、麻生氏と私および国基研の間には少なからぬ考え方の開きがあった。氏はセミナー開始15分前に控室に到着し、そこでまず冗談のように、「自分はこの頃、左翼と言われる」と語ったのだ。
私はこの発言を、憲法改正を主張してきた私および国基研に対する微妙な牽制球と受け止めた。
控室からセミナー会場に移動したその僅か1分足らずの間にも、氏は国基研副理事長の高池勝彦氏に話しかけ、「俺は左翼なんだよ」と語っている。
麻生氏の真意
セミナーが始まり、私が会の主旨を説明した。田久保忠衛副理事長の基調講演に続いて、麻生氏の基調講演となった。氏は発言の冒頭、またもや述べたのである。「最近はもう麻生太郎、これは左翼じゃないかと言われるくらい」自分より「右の恐ろしいのがいっぱい」出てきたと。
氏はかなり長い時間を費やして経済の回復ぶりなどに触れつつ、やがて憲法に言及した。「国際情勢に合わせ、日本の国体にあわせて、我々は憲法を変えていかねばならぬ、と自民党の党是にも書いてある」と語り、だが、「1番恐ろしいのは、憲法改正なんていう話は熱狂のなかに決めてもらっては困ります。ワアワアワアワア騒いで、その中で決まったなんて話は最も危ない。みんな、冷めて、冷静に冷めたうえで、そういった状況で憲法改正ができないと。忘れんで下さい、鬼畜米英と煽ったのは(中略)1番煽ったのはマスコミじゃなかったんですか。軍部じゃありませんよ」とも語った。
このくだりで氏は身を乗り出し、声を強めた。
冒頭から、麻生氏は憲法改正論議が過熱することを戒めたのだ。6年前、私たちが国基研を創設したときの大きな目標のひとつが憲法改正を実現することであり、憲法改正によって創る国防をはじめとする国家の基本問題の形を示すことだった。
田久保氏は、産経新聞の「国民の憲法」起草委員会の委員長として、すでに理想的な日本の形を条文にして示すという大役を果たした。
私は昨年、民間憲法臨調の代表を引き受け、憲法改正実現に向けてささやかながら努力を続けている。
私も国基研も、一刻も早い憲法改正が必要だと考えている。麻生氏はそのことを十分意識して、氏独自の表現で、氏の考えは私たちのそれとは同じではないというメッセージを送っているのだ、と私は感じた。
総じて、氏の発言は必ずしもまとまっているわけではない。表情にも態度にも、そして話の進め方にも独特の愛嬌とも呼ぶべき不思議な心配りと脱線がある。聴衆を喜ばせようとの思いが強いのであろう。そうしたなか、氏は3度目の発言のときにこう語った。
「現実論として、憲法改正をしておかないと、いま、国際情勢は、少なくとも昭和21年頃とまったく違う」
憲法改正は必要だと言い切り、改正の目的は国家の安寧と繁栄、国民の生命と財産の保全、国家の誇りを守る為だと説明した。
それでも逆に。こうも強調するのだ。
「1番最初に申し上げたように、ワアーとなったなかで、狂騒のなかで、狂乱のなかで、騒々しいなかで、決めて欲しくない。(中略)世論と言うものの上に、僕は憲法改正というのは成し遂げられべきなんだ。そうしないと間違ったものになりかねん」
しかし、「ヒトラーは民主主義によって、議会で多数を握って出てきた」ヒットラーはいかにも軍事力で(政権)を取ったように思われる。全然違いますよ。(中略)ドイツ国民はヒットラーを選んだ。(中略)ワイマール憲法という、当時、最も進んだ憲法下にあってヒットラーは出てきた」だから僕はしつこく言いますけども、是非そういった意味で、この憲法改正という話を静かに、みんなでもう1回、きちっと考えて下さい」
ここまで来れば、氏の真意はあまりにも明瞭である。氏が告白したように、氏は「しつこい」ほど同じことを繰り返す。このあともそうだった。
「憲法の話も、私どもは狂騒の中で、ワアーとしたなかでやってほしくない。それだけは是非お願いしておきたいんで」
約2時間半の討論会で、過熱を戒める氏の発言は5回に上った。
このあと、ひとしきり靖国神社参拝について語り、「何も戦争で負けた日に行くことはねえんだ。」と呟いたことから、多くの人は安倍晋三首相の8月15日の参拝はないのだなと察視がついたのだ。
この辺りで終わるのかと思うと、息をついて氏は、またもやワイマール憲法に言及し、その最後のところで問題の発言が飛び出したのだ。
「ワイマール憲法も、いつの間にかナチス憲法に変わってたんですよ。(中略)あの手口、学んだらどうかねと。もうちょっと、ワアワアワアワア騒がねえで。僕は民主主義を否定するつもりは全くありません。重ねて言いますが、喧噪(けんそう)のなかで決めないでほしい。それだけは是非お願いしたいと思います」
「あの手口、学んだらどうかね」という不適切な表現に加えて、「ワイマール憲法がナチス憲法に変わった」と氏は言うが、そのような事実は無い。
有り体に言って、一連の発言は結局、「ワイマール体制の崩壊に至った経過からその失敗を学べ」という反語的意味だ、私は受け止めた。
長年冷めすぎてきた自民党
長々とかつ詳細に麻生発言を辿ったが、どう見ても氏は改憲に慎重というより、むしろ消極的であることが見えてくる。ナチスドイツの事例が、民主主義における行きすぎとしての狂騒や熱狂を戒める比喩として使われているのも明らかだ。したがって現場にいた人々は、麻生氏がナチドイツやワイマール憲法などの譬(たと)えを出した時、不適切な事例であるとは感じても、氏の本意がナチスに見習えなどということであるとは、誰も受け止めなかったのだ。現に、約550名の聴衆はここでなんら抗議の素振りを見せていない。
会場に広がった空気は、むしろ、私を含めて、麻生氏、もしくは自民党の憲法改正に対する消極姿勢への一種の懸念だったと思う。
麻生発言があまりにも、改憲への動きを抑制しようとするものだったために、選挙に勝って大所帯になったいま、自民党は守りの姿勢に入り、憲法改正という大目的に挑戦する気運を後退させつつあるのではないか、なにより自民党内の意見もかなり分れているのではないかという疑問を、私は抱いた。麻生氏とその周辺も改憲には慎重なのかなどと、私は心の中で考えていた。
麻生氏は盛んに狂躁を戒めたが、現実を見れば騒々しく熱狂しているのは護憲派の方である。改憲派は自民党を筆頭に、熱狂どころか冷めている。むしろ長年、冷めすぎてきたのが自民党だ。いまこそ、自民党は燃えなければならないのだ。いま燃えなくて、一体いつ、燃えると言うのだろうか。
叱咤激励したいようなこの思いは、麻生発言を受けた田久保氏の発言にも反映されていた。氏が、日本を取り巻く内外の条件を見れば、いま必要なのは静かな論議ではなく、改正に向けた政治家の気迫であるとして、「麻生さんのような有力な党の大幹部が、俺は自民党のなかのリベラル、左派だという立場から、これ(憲法改正)を静かに言うと、あれ?改憲の火が消えてしまううんじゃないかと心配なのだ」と語った時、期せずして会場から拍手が湧いた。
こうしたことから読み取れる現場の雰囲気について再度、強調したい。
会場に、ナツスやヒトラーを是とする人は1人も、誰も、いなかったと思う。麻生氏のナチスへの言及は、氏の発言の積み重ねのなかで、民主主義における熱狂を戒めるものと受け止められていたと私は確信する。何よりもその証拠に、朝日新聞の記者も、麻生発言を全く問題視していなかったのである。
事実の歪曲と引っかけ報道
朝日新聞は、国基研のセミナーから丸2日おいた8月1日に猛烈な批難の論陣を張り始めたが、セミナー直後の報道は全く異なる内容だった。同紙のデジタル版で報じられた第1報を全文引用する。↓
「護憲と叫べば平和が来るなんて大間違い」麻生副総理
麻生副総理
日本の置かれている国際情勢は(現憲法が出来たころと)全く違う。護憲、護憲と叫んでいれば平和が来ると思うのは大間違いだし、仮に改憲できたとしても、それで世の中すべて円満になるというものも全然違う。改憲の目的は国家の安全や国の安寧。改憲は単なる手段なのです。狂騒、狂乱の騒々しい中で決めて欲しくない。落ち着いて、我々を取り巻く環境は何なのか、状況をよく見た世論の上に憲法改正は成し遂げるべきなんです。そうしないと間違ったものになりかねない。(東京都内で開かれたシンポジウムで)」
これで全てである。配信はセミナー当日7月29日、22時10分である。↑
この記事のどこにも、麻生発言を問題視する指摘は無い。それはそうであろう。現場で氏が力を込めてしつこく繰り返した熱狂への戒めとヒトラーやドイツに関する戒めの発言は、改憲に後ろ向きの姿勢そのものととれたのであり、選挙で大勝したからといって改憲を急いではならない、抑制せよと複数回、主張した点において、麻生氏は朝日新聞と同じ側に立つかに見えたのである。
とまれ朝日の記者は麻生発言の真意を読み取っていたのだ。
電子版では正しく理解していた朝日が、丸2日がすぎた8月1日、一大避難の論陣を張り始めた。「ぎょっとした」という書き見出しで「天声人語」子が書き、朝日全社あげての麻生発言叩きが開始された。
「天声人語」子は、麻生発言を「素直に聞けば、粛々と民主主義を破壊したナチスのやり方を見習え、ということになってしまう」と書いた。だが、前後の発言を合わせて全体を「素直に聞」けば、麻生氏が「粛々と民主主義を破壊」する手法に習おうとしてるなどの解釈が如何にして可能なのか、摩訶不思議な事である。発言全体を踏まえれば、天声人語の解釈は、麻生氏の云わんとしたことの真逆であり、その想像力の乏しさには舌を巻く。
従来、朝日の記事の水準の高さには定評があったはずで、事実、現場の記者は麻生発言全体の文意を正しく読み取った。にもかかわらず、天声人語に代表される朝日のエース記者らは一体、どうしたのか。私は彼らを買い被っていたのか。
その他、論説委員、一面、二面、社会面などを埋め尽くした麻生発言批難の記事を物した秀才記者らは、結局、前後の発言を省き、全体の文意に目をつぶり、失言部分だけを取り出して、麻生氏だけではなく、日本を国際社会の笑い者にしようとした。そこには、土屋清が厳しく指摘した公器としての意識はないのであろう。
本人の意図せぬ意味合いを故意に膨らませ、国際社会に報じ、新たな歴史問題を作り上げるこの手法は、有り体に言って引っかけ報道であり、イエロージャーナリズムの典型である。
朝日はこの恥ずべき引っかけによって、憲法改正の動きにも水を差し続けるのであろう。
そんな疑惑を抱くのは、同紙が他にも事実の歪曲と引っかけ報道によって、日本の国益を著しく損なってきた過去があるからだ。
↑
桜井さんは現場で司会をしていので良くわかってらっしゃいます。現場の朝日の記者も分ってたはずですよね。麻生さんの意図せぬ意味で使われた、「あの手口、学んだらどうかね。」
ヒトラーが狂騒のなかで圧倒的な指示を受けて登場した事は皆さん承知ですよね。
そのヒトラーがワイマール憲法からナチス憲法に変えてしまった。(実際は変わってませんが麻生さんはそう思っていたのでしょう。)
狂騒のなかでワアワアワアワア騒いで憲法改正なんてするもんじゃない!
あの手口を学んでそういう事が起こらない様に戒めないといけない。
と麻生さんが言っていたのですね。(全くもって真逆の意味で配信する朝日新聞)
朝日新聞がこの誤報とも言える引っかけ記事を世界に配信したおかげで麻生さんが悪者にされちゃったどころでは済みません。
日本の副首相がナチを勉強して習おうとしている。という全くの誤報がいまの日本(安倍政権)に印象付けられてしまったわけです。
どれほどの悪でしょう?
どれほどの公器ではなく、凶器でしょう?
朝日新聞というところは潰しても足りませんね。
兎に角、潰れてもらうには、お金を払わない。購入しない事です。
そして、法人(会社など)は絶対に広告を出すなんてしない事です。
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